環境に配慮した
データセンター

石狩データセンター

石狩データセンターは、クラウドコンピューティングに最適化した日本最大級の郊外型大規模データセンターです。率先して先端技術を取り入れ、立地を活かした空調や送電方式に挑戦しています。

外気空調

北海道の冷涼な外気を冷房に活用し、空調にかかる消費電力の大幅削減に成功。エネルギー効率の向上を実現しています。一般的な都市型データセンターと比較して、石狩データセンターのコストは約4割の消費電力を削減しています。データセンターのエネルギー効率の指標であるPUE※1は、通年外気冷房のみで1.11、夏季に従来型の空調運転をおこなった場合でも1.21を実現できます。

また石狩データセンターは、建物を分棟式にすることで、新たに棟を建設する際にも最新のテクノロジーで設備を拡充していくことが可能です。1・2号棟では直接外気を取り込む「直接外気冷房」を、3号棟では室外機と空調機の間を循環する冷媒を外気で冷やしてサーバールームを冷却する「間接外気冷房方式」を導入しました。「間接外気冷房方式」は特に、外気を室内に導入しないため湿度変動がなく、除湿器・加湿器、加湿のための給水などが不要となり、ランニングコストをさらに削減します。

北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房の仕組み
※1 PUE(Power Usage Effectiveness)とは
データセンターに於ける電気効率を示す指標の一つです。計算式は「PUE=データセンター全体の消費電力÷IT機器による消費電力」にて算出し、1.0に近いほど電気効率が良いとされています。従来の都市型データセンターでは1.5~2.0のPUE値が一般的といわれていましたが、外気空調を本格導入した石狩データセンターのエネルギー効率をあらわすPUEは、1.0台(1.0X)を実現しました。

高電圧直流(HVDC※2)給電

石狩データセンターの商用環境では、高電圧直流(HVDC)給電システムが稼働しています。直流電流であれば、交流・直流交換を減らすことができ、設備投資の削減と給電効率の改善が同時に実現可能になります。この直流給電をより活用するため、さくらインターネットでは2015年8月に「さくらインターネット 石狩太陽光発電所」を建設しました。発電した電力を交流電力に変換することなく、直流のまま石狩データセンターへ送電し、専用のサーバールームへの給電を行うことで、発電から給電、消費まで、一連の流れを自社でまかなうことができます。

HVDC 12V方式は、従来のAC方式での給電システムと比較して、IT機器部分での電力の損失が非常に少なく効率に優れています。さらに、高価なUPS(無停電電源装置)やサーバー内部の電源ユニットが不要となるなど設備構成がシンプルであるため、コスト面でも大きな優位性をもつ給電システムです。

従来のAC方式では、安定した交流電源を確保するために受電設備にUPSを設置しており、UPS内部のバッテリーはDC方式で稼働しているため、まずここでAC→DC→ACと2度のAC/DC変換がおこなわれます。加えて、サーバー内部の電源ユニットでも再度AC/DC変換がおこなわれ、合計で3度のAC/DC変換が実行されます。変換時には必ず電力損失がともなうため、AC方式での効率は70〜80%にとどまります。

一方、今回のHVDC 12V方式では、ACで受電したものをPSラックでHVDCに変換し、あとは直流のまま一気にサーバーまで電力供給をおこなうため、AC/DC変換は1度きりです。高電圧となるHVDCは集中電源がおかれるサーバーラックで12Vまで降圧され、安全な形で各サーバーまで給電されます。総合的な効率は90%以上となり、従来のAC方式と比較して画期的な電力効率が実現可能です。

従来のAC方式 HVDC 12V方式
※2 HVDCとは
High Voltage Direct Currentの略で、高電圧の直流での給電方式を意味する。HVDC 12V方式は、300Vを超える高電圧直流を集中電源で12Vへと降圧したうえで、そのままサーバーに給電する方式。