デジタルインフラサービスを提供するさくらインターネット株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:田中 邦裕)は、実験科学者のためのノートアプリケーション「eureco(エウレコ)」のオープンβ版を、2026年3月2日(月)より提供開始します。

eurecoは、研究現場などで実験を行う際に便利なノートアプリケーションです。実験過程で発生する条件や手順、結果、考察に加え、写真やデータなど多岐にわたる情報を一元的に収集および統合し、後からの検索、理解、再利用が容易にできることが特長です。
紙媒体も含む複数ツールに分散して管理されることが多かった記録や情報を体系的に整理し、研究活動における再現性向上とデータ管理の効率化に寄与します。
このたび提供開始するオープンβ版は、記録の構造化やデータの一元管理などの基本機能を無料で提供するものです。今後はオープンβ版の利用者から得られたフィードバックを反映し、正式版の提供を予定しています。
さくらインターネットは今後も、「『やりたいこと』を『できる』に変える」という企業理念のもと、お客さまのDXに貢献できるサービスの提供を目指してまいります。
実験科学者のためのノートアプリケーション「eureco」について
概要
eurecoは、実験で扱う多様な情報を一か所にまとめて整理および管理できるノートアプリケーションです。記録の分散を防ぎ、過去のデータをスムーズに見つけて理解し、再利用できる環境を提供することで、研究者が本来の研究活動に専念できるよう支援します。
また、eurecoの開発過程では、実験プロセスを体系的に整理する「構造化」アプローチを確立しました。この取り組みに関する研究成果は、世界最高峰のAI国際会議「Neural Information Processing Systems(NeurIPS)2025 」併催の「AI for Accelerated Materials Discovery(AI4Mat)Workshop」に採択されるなど、学術的な評価を得ています。これらの知見はeurecoにも反映され、再現性や再利用性の向上を支える基盤機能として実装する予定です。
オープンβ版の主な特長

- 集約:あらゆる記録を1つのノートに集約する
測定データやスマートフォンの写真、思考の断片など、あらゆるフェーズで発生する情報を一つのノートに集約できます。散らばった記録を探す時間を削減し、研究の全体像を常に把握できる環境を提供します。 - 構造化:「積み木」のように知見を整える
ドラッグ&ドロップで要素を組み替え、記録を整理することで、いつ、誰が見ても理解しやすいノートを作れます。後から読み返すときの「思い出すコスト」を最小化し、知見を積み上げやすくします。 - 関連付け:データやプロセスを紐づける
データを単なる記録のみに留めず、試行錯誤のプロセスまでを関連付けて記録できます。後から迷わず同じプロセスを再現できるようにします。 - 利用:試行錯誤をスムーズにする
さまざまなツールを行き来することなく、一つのノート上でデータの加工や可視化を直接行えます。ツールを切り替えるたびに思考が中断されるストレスをなくし、試行錯誤をスムーズにします。 - 安心:安心できる保存場所に繋げる
実験の記録という大切な資産を、安心して管理できる保存場所に繋げることができます。※1
※1 2026年3月2日現在、Google ドライブのみ対応
料金
無料でご利用いただけます。
詳細
以下のウェブページをご参照ください。
https://www.sakura.ad.jp/eureco/
開発背景
研究現場では依然として口述や紙ノートが主流のため、実験手順や取得データが分散・属人化しやすく、記録の検索性や再利用性に課題が生じています。また、実験ノート分野全体のデジタル化やAI活用は十分に進んでおらず、電子実験ノートは複数存在するものの、普及は一部の領域に偏り、特に予算制約の大きい組織などでは導入が進みにくい状況にあります。※2
eurecoは、研究者としてこのような課題に直面していたさくらインターネット研究所の研究員の構想からスタートし、社内のビジネスコンテスト優勝を経てこのたびオープンβ版の公開に至りました 。
- 開発背景等の詳細は以下の「さくら広報note」を参照ください。
https://note.com/sakura_pr/n/nf4e35fe1fb64
※2 参考:National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine. Reproducibility and Replicability in Science. The National Academies Press, 2019. https://doi.org/10.17226/25303
開発担当者コメント
さくらインターネット研究所 熊谷 将也
eurecoは、実験研究の現場で生じがちな「属人化」や「情報の分散」などの課題に対応するために開発したノートアプリケーションです。研究者として、暗黙知が再現性を損なう場面や、論文化されずに埋もれてしまう実験データの多さをこれまで幾度も見てきました。また、世界には論文にならないまま失われていく実験データが膨大に存在するとともに、再利用されるべき知見が埋もれているという現実に直面し、失敗データを含めた多様な実験データを活用することの必要性を強く感じています。eurecoがこうした課題を解決する一助となり、今後ますます重要となる研究データ管理の取り組みを支援するツールになることを期待しています。
関連情報
- “記録”から拓く研究DX 実験ノートアプリケーション「eureco」と開発者の挑戦(当社note「さくら広報note」、2026年3月2日発表)
https://note.com/sakura_pr/n/nf4e35fe1fb64 - さくらインターネット研究所、世界最高峰のAI国際会議「NeurIPS 2025」のAI4Mat Workshopにて論文採択〜科学文献から材料知識を抽出し、AIを活用できる研究データ基盤を構築〜(2025年11月10日発表)
https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/newsreleases/2025/11/10/1968221796/ - 目的は「世界を変えること」。社内ビジコンで優勝した「Pen」とは?(当社オウンドメディア「さくマガ」、2022年2月18日発表)
https://sakumaga.sakura.ad.jp/entry/pen/
さくらインターネット株式会社について
代表者:代表取締役社長 田中 邦裕
本 社:大阪府⼤阪市北区⼤深町6番38号 グラングリーン⼤阪 北館 JAM BASE 3階
創 業:1996年12月23日
設 立:1999年8月17日
URL :https://www.sakura.ad.jp/corporate/
この件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
さくらインターネット株式会社 広報担当
問い合わせフォーム:https://sakura.f-form.com/sakurapr
本サービスに関するお問い合わせ
「eureco」問い合わせフォーム:https://www.sakura.ad.jp/inquiry/eureco/
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